わかりにくい話

仕事は定時上がりだったが大変な一日でした。以下、文字で説明するとわかりにくい仕事のはなし(笑)
いつも円筒状の鉄の塊を機械で削ってます。こけしを削っている様を想像するとわかりやすいかも、旋盤といいます。まぁ、削るのは機械で寸法どおりに削れているのか測定し、削る量を補正しての繰り返し。通常の一般工業製品は大きさにもよりますが誤差±0.05mm。例えば、およそ100.40〜.45mmの範囲に仕上げればOKで、5〜10個作って測定し、0.01mm単位で補正したりを4〜5台の機械で動き待っています。一個削り終わるのに、小さいものは1分、大きいものは5分。コレぐらいの仕事は鼻歌交じりでのんびりできる、
・・・が、しかし今日は違う!!1/1000 の仕事がまわってきた(泣)図面的にはもう少し余裕があるが、職人のプライドで100.40〜100.42mmの範囲で作りたいとさ。ギリギリでは面白くないから真ん中ちょうどを狙って、千分の一ミリ単位で調整しないといけない。もちろん一個ずつで、それが30秒で終わるので忙しい。それも二台・・・。ロボットアームが自動で作業する機械もあるが、精度を出すときはやっぱり人間なんですよね。どうせ、一個ずつ計るんだし。
測定器ってのもボタンひとつで計れるような物でなく、精密な手動式。丸い物の直径を計るのって慣れが必要で結構難しいんです。例えるなら、シャープペンシルを両手に持って、芯と芯を付き合わせるみたいな(たとえが悪いなぁ)デジタルノギスだと楽だけど3〜5/100mmは誤差が出るし、桁が足りない。精密な手動式も千分の一の目盛りがないんだけど、そこはなんとなくわかるじゃない?
もう鼻歌どころではなくて、計るときはゆっくり呼吸して慎重に・・・。終わると大きくは〜っと息をはいてるから、呼吸を止めてるんだろうな。それが三日分ぐらいもあるんだよ(涙)
しかし、文字で書くと解かりにくいし、面白くないなぁ。つまり忙しくて作業服の下はタンクトップ一枚で汗かいて仕事してました。ッて事で・・・。
読み終わった本:江國香織 / 落下する夕方